El Capitan環境でのTex Live2015のインストール
El Capitanへのアップデートに伴う変更
その1./usrへの書き込みが不可能になる(/usr/local/は可能).
その2.ヒラギノ(和文)フォントの改変.
LaTexへの影響
その1の影響
- /usr/texbin/から、/Library/Tex/texbinになる./Library は,ホーム直下の「ライブラリ」ではなく,ホームよりも上位にある「ライブラリ」.Finder で「移動」-「コンピュータ」として,ハードディスク名をクリックしたときに「アプリケーション」「システム」「ユーザ」と並んで見える「ライブラリ」.
- /usr/texbin に作成されていたシンボリックリンクは /usr/texbin/ から /Previous System/usr/texbin/ に移転される.
- GUI系アプリ(BibDeskなど)のパス変更が必要になる./usr/texbinから/Library/TeX/texbinに変更する必要がある*1.
その2の影響
- ヒラギノフォントの互換性(pdfへの埋め込み)ができなくなる.
対処方法
1.Tex2015以前の環境を削除
2015年版以前のTexを消す.
sudo rm -r /usr/local/texlive/2015
/usr以下のtexbinを消す(今回は残したままで一応動いた).
sudo rm -r /Library/SystemMigration/History/Migration-{ユーザ固有のパスス}/QuarantineRoot/usr/texlive
2.Tex Live2015をインストール
tlmgrで最新版にアップデート
$ sudo tlmgr update --self --all
jfontmapsが最新版か(catalogue-version 20151002.0 以降か)を確認.
$ tlmgr info jfontmaps
3.新しいヒラギノフォントなどの和文にシンボリックリンクを張る
$ cd /usr/local/texlive/2015/texmf-dist/scripts/cjk-gs-integrate
$ sudo perl cjk-gs-integrate.pl --link-texmf --force
$ sudo mktexlsr
El Capitan用ヒラギノフォントを埋め込むためのマップファイルの指定
$ sudo updmap-sys --setoption kanjiEmbed hiragino-elcapitan (ヒラギノの N シリーズでない方を埋め込む場合)
$ sudo updmap-sys --setoption kanjiEmbed hiragino-elcapitan-pron (ヒラギノの N シリーズを埋め込む場合)
4.アプリケーションの設定を変更する
最新版にアップデートして、環境設定の変更
BibDesk
最新版にアップデートして、環境設定の変更
環境設定の変更方法
https://tug.org/mactex/UpdatingForElCapitan.pdf
BibCompanion
シンボリックリンクの変更方法がわからないので、保留
→「_ 」を削除したら問題なくはしった(2016.02.05).
5.消えてしまった/usr/local/texlive/texmf-local以下に.styと.bstなどを入れる.
.styは、/usr/local/texlive/texmf-local/tex/latex
.bstは、/usr/local/texlive/texmf-local/bibtex
パスの検索方法は、
kpsewhich -show-path=ファイル形式名
対処後の結果
文献参照をしなければコンパイルできるようになったが、出力されたpdfがヒラギノフォントかはちょっと怪しいが、
$ sudo kanji-config-updmap-sys status
では、hiragino-elcapitan-pronが使用中フォントとして返ってくるので、とりあえず信じる(Wordのヒラギノ明朝ProNとは似ていると確認).
文献参照できない理由にが、古い設定が邪魔しているからなら、
/Library/SystemMigration/History以下の古い設定を消す(消した場合は、Tex2015のインストールからやり直す).(2016.02.04)
コマンド以外(地の文)で「_ 」を使うとエラーが出る様子.削除したら、うまくいった.(2016.02.05 追記)
*1:パスの変更方法がわからないので、BibCompanionが使えなくなった